開放弦一音も音楽と思って弾こう

二胡を初めて習うとき、弓の持ち方、そして開放弦の弾き方から習います。

運弓はとても大切なテクニックなので、1〜2ヶ月くらいかけて

しっかりと体に身に付けたいもの。


左手が加わって

ある程度弾けるようになってからでも、

楽器をケースから出したらまず、調弦して、必ず開放弦を弾くと思います。



開放弦は歌でいう発声です。



楽器なら、「今日、これからよろしくね」という気持ちで

楽器に挨拶しながら調子を見る。



この時の開放弦。

どんなふうに弾いてきますか。



ただ、機械的にジャカジャカと弾くのだとしたら、



そこに、音楽は流れていますか。



「二胡は開放弦一音でも感動できる演奏ができる」



というのが、私の師匠の言葉です。


全く同感です。 私も特に全く初心者で開放弦のレッスンを

スタートする時点で必ず同じことを伝えます。



楽器で奏でたいものが「感動できる音楽」ならば、

開放弦の一音を



「どんな表情(音量)でどんなふうに鳴らしたいか」



鳴らそうとしている表現(音)をイメージして弾きたいものです。



細い出だしから真ん中を少し膨らませ、次の弓のスタートに向かって

フェードアウトするようにつなぐ。

弓向きの変わり目でなるべく音が途切れないように弾く。

(手首の力を抜く、運弓がきちんとできているかの確認をする)

ゆったり鳴らす。

しっかり鳴らす。

クレッシェンドする。

デクレッシェンドする。

少し早めに全弓を使う。

速弓のウォーミングアップ。確認。

全弓、半弓を使い分ける。



メロディーが開放弦に左手がプラスされるのならば、

発声のベースになる開放弦弾き方がメロディーの音の出だしにつながると思いませんか。


私の場合

「分からなくなったら開放弦に聞く」


を繰り返します。


そのくらい開放弦は大事だと思います。

リファインド 二胡 Shina (寺嶋級江)

リファインドな二胡プレーヤー Shina & 二胡インストラクター 寺嶋級江

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